在学生

【院生紹介】有江ディアナさん(博士後期課程)

OSIPP博士後期課程の有江ディアナさんをご紹介いたします。

有江さんは、現在サラマンカ大学の教育及び先進心理学研究科に博士後期課程のvisiting studentとして所属し、スペインにおける外国人の子どもに対する教育施策、とりわけ初等及び中等教育の教育支援に関する調査研究に取り組んでおられます。

今回の調査は、大阪大学未来基金グローバル化推進事業「研究留学助成金」を得て、今年の1月から3月末までの期間で実現したとのことです。

有江さんに、今回の調査内容を具体的に聞いてみました。

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まず、研究対象であるスペインは、外国人の権利に関する規定が憲法に定められており、これに基づく教育法もまた、外国人の教育への権利を保障しています。これらの法をもとに、各自治州は独自の法律を設け、様々な支援プログラムを実施しています。

法律及び支援プログラムでは、彼らの教育への権利は保障されていますが、実態がどうであるかを検証する必要があります。

そこで、今回の調査では、教育関係者に外国人に対する教育支援プログラムの現状と課題についての聞き取り調査を行います。具体的には、7つの自治州についての実態を調査し、また、滞在先のカスティリヤ-イ-レオン州、サラマンカ市にある学校において、現在、参与観察を行っています。

理論上の検討を裏付けるためにも、実態の検証として現地調査を取り入れ、現地の実情を見据えながら研究を進めていく必要があると感じ、教育関係機関の関係者への聞き取り調査を中心としたフィールド調査を行うことで、既存の法律と現場での適用の現状及び課題を明らかにしたいと考えています。

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写真は、教育支援プログラムに取り組んでおられる学校の先生とそのご家族を交え、食事に行かれたときのものだそうです。有意義な調査を終えご帰国されることをお待ちしています!

 (OISPP研究支援室 村下)