2018.12.17
平成30年度口頭報告審査会及び博士論文進捗状況報告会
12月4日(火)から5日(水)にかけて、論文口頭報告審査会と博士論文進捗状況報告会が開催されました。博士課程は40分、修士課程は20分で自分たちの研究成果を発表しました。
博士前期課程の塚越和さんは「国連小型武器行動計画と武器貿易条約の相互作用」と題した論文で、この2つの関係を、市民社会、報告書、契約国の3つの面から考察しました。塚越さんの研究は軍縮とグローバル・ガバナンスについての学術的貢献というだけでなく、軍縮のための外交政策に対しても示唆に富む内容で、審査委員の山田康博教授はそのオリジナリティを高く評価されました。また中内政貴准教授からは“NGOの役割を加味すればより面白くなるのでは”など、より研究を発展させるためのアドバイスもありました。
博士前期課程の韓光勲さんは「The Prevention of the South Korean Nuclear Weapons Program in the 1970s」と題した論文を英語で報告しました。韓さんは70年代韓国が秘密裡に行った核開発とそれに対するアメリカの反応を研究していて、報告ではその背景にあるアメリカが核輸出国であるカナダやフランスに対して行った不拡散外交について考察しました。審査委員の木戸衛一准教授の「歴史とは過去と現在の対話」というコメントとそれに真摯に取り組んだ韓さんの研究が高く評価されていたことが印象に残りました。
来年3月修了見込みの学生は、審査委員のアドバイスを参考に加筆修正した内容を学位論文としてまとめ、1月上旬に提出します。
(OSIPP博士前期課程 聶涵睦)