教員

研究科長就任インタビュー (博士前期課程2年 海東冴香)

2020年4月よりOSIPPの第13代研究科長に就任された赤井伸郎先生にインタビューいたしました。

就任とともに、新型コロナウイルスへの対応という難問に直面されており、ご多忙中のところではありましたが、昨今のコミュニケーションの重要なツールとなりつつあるZoomにてお話を伺いました。

 

先生のご研究の概要

公共経済学・財政学を専門としています。つまり、公共部門の税や支出に関する行動の在り方を、経済学で分析しています。こう聞くと難しいようですが、実はかなり皆さんの生活に身近な学問です。ご存じのように、日本の財政は、入ってくる歳入よりも出ていく歳出が多い”赤字”の状態が続いており、借金で穴埋めをしています。そしてその借金は、GDP比で世界最大になっています。この状態を改善するためには、歳出削減か歳入拡大が必要です。しかしながら歳出は高齢化による社会保障費の拡大で縮減が難しく、歳入拡大をするほかには方策が見えない状況です。昨年10月には、消費増税がありました。増税は誰もが望まないことですが、みんなで日本の財政を持続可能なものにしていくためには、我慢するしかないかもしれません。もちろん、今の政府の政策が正しいとは限りません。その在り方を考えていくのが、まさに私の大学での研究となります。

先生のOSIPPライフ

私は大阪大学出身で、10年ほど他の大学に勤務した後に、10年ほど前に大阪大学に戻ってきました。OSIPP には法学・政治学・経済学の多様な分野の教員が在籍しているので、多様な視点での考え方に触れ、日々、刺激を受けながら研究・教育活動を行っています。私のゼミでは、活発な意見交換や、政策担当者からのヒアリングを通じて、「楽しみながらしっかり学ぶ」ということを実践しています。

研究科長としての生活

4月に着任早々、落ち着く間もなく新型コロナウイルスの対応に追われている毎日です。感染しても無症状の場合もあり、感染は広がります。今回のウイルスはかなり賢いと言えるでしょう。私たちは、その賢いウイルスに対し、賢く対応し、打ち勝たなければなりません。ウイルスを上手にコントロールできるように行動することが必要です。まずは、一刻も早く、通常の学生生活ができるように、大学として出来る限りの対応をするつもりです。オンライン授業には、教員も慣れていないですが、頑張って対応しようとしています。とにかく今はみんなでこの危機を乗り越える、これに注力する生活です。

研究科長としての抱負

本研究科は、国内社会や国際社会で発生する公共的性格をもつ諸問題(公共政策課題)に対して、法学・政治学・経済学の基礎の上に立つ学際的視点から教育・研究を行い、高いコミュニケーション能力と優れたリーダーシップをもつ研究者や高度専門職業人を養成することを目的としています。このような人材育成は、今回のコロナウイルスの世界的広がりの解決のためにも重要だと考えます。このコロナウイルスは、まさに高度化したグローバル社会がもたらしたと言えます。社会経済への影響は大きく、そのための政策対応の在り方を考える必要性は高まっています。OSIPPの特徴である「学際性」・「国際性」・「実務性」を活かし、従来の枠組を超えた発想で、このようなコロナ禍にも役立つ、世界の課題解決に向けた研究を行う人材を育てる研究科にしていきたいと思います。

学生へのメッセージ

OSIPPでは、学生の40%を留学生が占め、多様な意見交換が可能です。また、海外の大学への短期留学や国際機関等でのインターンシップ、国内外の様々な機関からゲストスピーカーとの交流もできます。在学期間で得られるものは、皆さんの積極的な行動で大きく変わります。OSIPPで、多くの知識を吸収してください。

と通常なら言いたいのですが、このコロナ禍で現在通常のキャンパスライフが行えておらず、学生のみなさんは本当につらいと思います。自宅でオンライン授業は受講できるとしても、特に新入生においては新しい学友や先輩との交流の機会もなく、気持ちも暗くなることは確かです。しかし朝の来ない夜は無いので、コロナをうまくコントロールし、完全ではなくても通常に近いキャンパスライフが早く戻ってくることを願って、前向きに頑張りましょう。自宅でも出来ることはいろいろあります。今できることはないか考え、計画的に過ごすことで、有意義な時間を過ごせると思います。
みんなでこの危機を乗り切りましょう!

 

(OSIPP博士前期課程2年 海東冴香)