在学生

【院生投稿】花山愛歩さん(OSIPP博士前期課程・早期修了プログラム)

私は、この春に大阪大学法学部国際公共政策学科(以下、国共)を卒業し、OSIPP博士前期課程に入学しました。OSIPP博士前期課程早期修了プログラム(以下、早期修了プログラム)、交換留学といった大学の制度を利用してきたのでその経験などをお話ししたいと思います。
(写真:ルーブル美術館にて)

 

 

OSIPP進学の理由

筆者もゼミ研究を発表した学会でのオンライン発表の様子(写真は異なるグループのもの)

私が大学院進学を志すようになったのは学部3年次の初めごろだったと思います。2年次から所属していた菊田恭輔先生(現在はアジア経済研究所所属)のゼミで初めて「計量政治学」という分野に出会ったことが直接的なきっかけです。この分野は計量経済学の手法を用いて政策の効果や市民の行動を分析する学問で、大規模なデータを使って客観的に社会の動きを分析する所に面白さを感じました。それだけでなく、授業を通じてお世話になったOSIPPの先生方がとても話しやすく親身に対応してくださったことも進学の気持ちを強くした要因です。大学院に進学する理由は人それぞれですが、私の場合はゼミで行っていた国際関係の実証研究が面白く「もっとこの研究をしたい」という思いが動機となり、実証系の研究をしている教員が揃っているOSIPPを進学先とすることを決めて早期修了プログラムの制度を利用しました。

 

博士前期課程早期修了プログラム

このプログラムは、学部4年間+博士前期課程1年間で修士号が取得できる制度で、特に実証系の研究に関心のある国共の学生にとってはとても活用しやすいプログラムではないかと思います。OSIPPでは実証分析に必要となる計量経済学や因果推論の知識を習得するためのカリキュラムが組まれていますが、その多くは国共の学部生も受講できるものです。つまり、選択必修やゼミ活動のために履修している授業が土台となってOSIPPの授業に発展していくので、院生になってから受講する授業のイメージもしやすいですし、学部のゼミ活動に生かすなど相互補完的に利用できる制度だと思います。ただ、もちろん時間的な負荷は大きくなるので、現在は必死でコースワークと修士論文の執筆を進めて、来春にはOSIPPを無事に修了できるよう頑張っているところです。

 

研究内容

現在、私の研究に関する関心は「政治的決定が私たちの行動・価値観をどう変えているのかを明らかにすること」にあります。特に、外交・国際機関といった、一見日常の生活とは縁遠く感じられるものが、実際には我々にどう影響を与えるのかを分析しています。直近では、“規範意識はいつ・どのように形成されるのか”という疑問について「女性運動家へのノーベル平和賞授与が女性権利運動団体に対する世論に与える影響」を前ゼミ教員の菊田先生との共同で研究しました。また、それに続く自身の研究として多国間サミットを用いた世論変化の分析も進めています。

 

交換留学

留学先の友人たちと

最後に、3年次終わり~4年次前期に経験した交換留学について、大学院進学とも関連させて少し紹介しようと思います。私は、大学間協定校の南デンマーク大学社会科学学部で半年間の交換留学をしました。ヨーロッパと日本のアカデミックカレンダーのずれから、3年次後期の最終週に日本を出国してデンマークで最後の授業レポートを提出するギリギリのスケジュールでしたが、オンキャンパス・オフキャンパス問わず、現地に行かなければ決して知ることのできない世界を体験できた本当に貴重な機会でした。ただ、大変だったのが大学院進学準備です。OSIPP秋期入試への出願期間は6月ごろだったので、留学中に出願書類を作成しなければならず、担当教員にはメールやZoomを使って進学に関する相談をさせていただき、本当にお世話になりました。進学を決めて就職活動をしていなかったこと、早期修了のために学部の卒業単位をほとんど取り終えていたことからこの時期に留学を実現できたので、進学も留学もしたい!という方にはこんな方法もあることを知っていただければと思います。

 

ルーブル美術館前にて

OSIPPを志す人へのメッセージ

私が特にOSIPPに魅力を感じるポイントは、オープンな雰囲気と国際性です。担当教員はもちろん、どの先生方も学生の研究に興味をもってアドバイスやフィードバックをしてくれます。一つの研究案に対してもそれぞれの先生方で全く違うフィードバックが返ってきますし、それはなにより研究を進めるモチベーションになります。また、社会科学を学ぶ者として様々な文化や価値観を知ることは不可欠ですが、それを肌で感じられる環境がOSIPPにはあるのではないかと思います。OSIPPでは日本語以上に英語を使う機会が多いのですが、英語は日本語以上にロジカルな言語で、これを使って考えたり文章を書いたりすることはロジカルな思考・書き方の習得にもとても役立っているように感じます。OSIPPでは、自分の興味や関心がはっきりしている人にとってそれを存分に追及できる環境が揃っていると思います。

 

今後について

博士前期課程修了後は国共・OSIPPで学んだ知識を生かすことができる民間企業に就職しようと考えており、就職活動も並行して行っています。ただ、純粋に研究活動ができる期間はあと少しなので大学院では思う存分学び、研究する日々を過ごしたいと思います。

(OSIPP博士前期課程 花山愛歩)