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学生から見たOSIPPで学ぶ経済学

OSIPPは政治・経済・法律の3つの学問を専門的に学べる大学院です。公共政策はこれらの3つが互いに関わりあって成立するものであり、自分が専攻している分野はもちろんのこと、それ以外のことも主体的に学ぼうとすれば知識を深めることも可能です。また、留学生や社会人といった様々なバックグラウンドを持つ人たちがOB・OGとして活躍しています。もう一つ特色を上げるとしたら、政策への実証分析に関心を持っている方が比較的多いという印象があります。

今回の記事では、私がこれまでOSIPPで受講してきた講義の中で特に印象に残っているものを紹介致します。ここでは、「ミクロ経済分析I」と「ミクロ経済分析II」を取り上げます。「ミクロ経済分析I」ではミクロ経済学の基礎的な理論を学んでいきます。同様の講義は阪大の経済学研究科でも開講はなされておりますが、そちらよりはOSIPPの方が経済学のバックグラウンドがない方も勉強を始めやすく、講義内の例の紹介では現実の政策を意識して話が進められていきます。理論の講義で、数理的なモデルを用いた分析が中心ではありますが、世の中の本質といったものを探究してみたいと考えられている方には非常に面白いものであると私は思います。
一方の「ミクロ経済分析II」はゲーム理論というものを中心に勉強をします。ゲームとはテレビゲームのようなものではなく、複数の人たちがお互いの行動に依存した意思決定を分析するようなものを指します。ゲームの例としては、一番身近なものだと恋人とどこへデートに行くかといったものや本のタイトル等でよく聞く「囚人のジレンマ」、もっとスケールが大きいようなものであると企業間の競争や国家間の外交といったものまで、全てゲーム理論を用いて考えることができます。いずれも近代経済学というものを学んでいく上では欠かせないものであり、これらのことが経済学への理解を深めていく上での出発点といっても過言ではないと言えると私は思います。

基礎を学び終えた上で、他にどのような科目を取っていったらよいかと読者の方は思われるかもしれませんが、そのこともご安心下さい。OSIPPではどのような順番で科目を履修していったらよいといったロードマップもちゃんと整備されており、それに加えて先輩等とも交流する機会は多いので履修の相談といったことも対応してもらえます。読者の方々がOSIPPに興味を持って下さることを切に願っております。

OSIPPのカリキュラムについては、こちらをご覧ください。

 

(OSIPP博士前期課程 高村武志)