在学生

【院生投稿】岡春陽さん(博士前期課程)大学院進学という選択肢 

–OSIPPに進学した理由

 OSIPPに進学することを決意したのは、学部における研究で味わった楽しさと悔しさがきっかけです。学部の3年生のときには大阪大学法学部国際公共政策学科の赤井伸郎教授のゼミで、公営住宅の効率的な配分について研究しました。その際、今まで公開されてこなかった自治体のデータを用いて計量分析を行い、中央省庁の方とも自身の考えた政策に関してディスカッションをしました。そうした中で自分たちの「考え」が社会と繋がる面白さを感じ、非常に大きな満足感を得ました。一方で、論文執筆したものの、特に計量経済学における学問的な正当性に対して、後から自分自身が疑問を抱く場面があり、今度はより信頼性の高い専門知識に基づいた研究を学生生活のうちに書きたい、そんな論文が書けるような勉強をしたい、と考えて進学を決意しました。また、主に学部の3年生から経済学に取り組み始めたため、バックグラウンドが十分にない私にとって、基礎から発展的な内容まで経済学を学ぶことができるOSIPPは、最適な選択肢でした。
 

ISFJ日本政策学生会議(2019年12月開催)での発表風景

–早期卒業という制度

 私は進学にあたって、所属していた大阪大学法学部の制度である「早期卒業制度」を利用しました。この制度は、学部での成績を一定以上取得している状況で、3年生のときに院試に合格すると、通常より1年早く大学院に進学することができるという制度です。私自身は上記のような「もう少し研究の面白さと苦しさを楽しみたい!」という気持ちがあった一方で、「早く就職して社会人になりたい!」と焦る気持ちも大きく、そのどちらも選ぶことができるこの制度を非常に魅力的に感じ利用しました。1年生の頃から比較的高い成績を維持することや、1年早く院試を受けることは負担に感じられるかもしれませんが、その分メリットも大きいので、学部の後輩におすすめしたい制度です。

 

–WithコロナにおけるOSIPPのリアル
 これまでOSIPPの魅力は、①基本から応用まで多岐に渡り広い分野で履修を組めること、②多様な国籍の学生や教職員と交流し、その多様性の中で学ぶ機会が多くあること、とたくさんの場で説明されてきました。私も入学前から、この二つに期待を寄せていました。
前者に関してはコロナ禍でも十分に担保されていると感じます。私も学部で勉強した内容に関しては、大学院のみで開講されている発展的な授業を選択し、学部で十分に学んでこなかった科目に関しては、学部生とともに基本から学びなおしています。魅力の後者である交流という面に関しては、たしかに今までのようにオフラインで気軽に関わることは難しくなっていると感じます。しかし、交流ができなくなってしまったというよりは、「新たな交流の形も生まれた」という印象を、私は強く受けています。たとえば、ゼミがオンラインで開講されることにより、海外で研究者として働かれている先輩も含めて、OB・OGの皆様が頻繁に参加してくださるようになるなど、オフラインよりも頻繁に多数の研究者の方と関わる機会を得ることができています。また「この科目は難しいので一緒に話し合う人が欲しい。」と相談したところ、希望者に対して連絡先の交換を斡旋してくださる先生もいました。これらは教職員の皆様に、学生間や教員とのコミュニケーションの促進を重視する考えがあり、今までそうした環境を先輩や先生が作ってこられたからだと感じています。

 

–現在の状況とこれからの計画

 現在は大学院での研究の基礎を固めるため、まずは経済学系の単位の取得に取り組んでいます。また修士号取得後は民間企業への就職を考えているため、就職活動を同時に行っています。修士2年生では、OSIPPが目指す「現実感覚に富み、体系的な分析・評価能力をそなえた、世界を舞台に活躍する公共政策プロフェッショナル」に近づく研究活動を行いたいと思い、指導教員の赤井先生の助言を得ながら、自分にとって最適な研究テーマを探しています。

ISFJ日本政策学生会議表彰式(2019年度最優秀政策提言賞受賞)後の記念撮影  中央 赤井伸郎先生の左横が筆者