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第7回国際公共政策コンファレンス(待兼山会議)

第7回国際公共政策コンファレンス(待兼山会議)


2022年3月26・27日、第7回国際公共政策コンファレンス(待兼山会議)がオンラインで開催された。OSIPP主催で開催されている国際公共政策コンファレンスは、対象は主に高校生とし、参加者が国際的な問題に関する研究成果を発表し、それに対するフィードバックを通しての更なる飛躍を目的としている。

 

今回は「国際的な社会問題に関する分析及びその解決策の提示」というコンファレンス・テーマに沿って、個人やグループで出場した22組の参加者が、それぞれに作成したスライド等を用い、問題の分析と具体的な解決策の提言を行った。その後、OSIPPや他大学の教員からの質疑を受けたり、主張やテーマ設定の明確さ・論理性・独自性などの観点からの評価を聞いたりした。1日目は分科会ごとに発表、2日目は各分科会からの代表による発表が行われ、各日共に基調講演会も開催された。

 

当日は高校生らによるレベルの高い発表が数多く行われた。最優秀賞と個人最優秀賞を同時受賞した神戸市立葺合高校(金子芹奈さん、冒頭の写真)は、日本に在住している難民が安定した就労環境を得て自立するための日本語教育についての発表を行った。審査員の先生方からは、詳細な分析や発表の流れに対して高い評価のコメントが伝えられた。優秀賞を受賞した大阪府立千里高等学校(中山桃花さん・片岸杏佳さん・北島美月さん、右の写真)は、動物実験により動物の生命が失われている現状を問題意識とし、動物実験データバンクの設立を提案した。研究のために動物実験を行っている企業や大学教授などにヒアリングを行った、優れた発表内容であった。このコンファレンスを運営するOSIPP教授松繁寿和先生は、閉会式において、これから世界が直面する未知の課題の解決のために、若者たちが知識を蓄え、論理的思考力を鍛え続けることが必要であること、未来の在り方について議論することが大切であると語った。

 

 

当日に向けて研究を進めてきた高校生らは、コンファレンス本番でその成果を存分に発揮していた。審査員が容赦なく投げかける鋭い質問に対して高校生たちが真剣に返答し、自身の研究をさらに改善しようとする姿勢がとても印象的であった。コンファレンスで国際的な問題への関心をより高め、課題解決能力や発信力を身につけた参加者が、その先の進路でもより学びを深めてくれることを期待したい。そして、私たちの経験から、その学びの場所としてOSIPPは最適な場所であることをお伝えしたい。

国際公共政策コンファレンスのHPはこちらから。

(OSIPP博士前期課程 岡春陽・大谷知弘)

閉会式にてコンファレンスの感想を述べる松繁寿和先生。(2022年度以降は別の研究室が運営を担当する予定。)