国家公務員採用総合職試験と官庁訪問について
2022.8.29
国家公務員採用総合職試験と官庁訪問について
(2022年4月~7月)
国家公務員採用総合職試験と官庁訪問を経験し、OSIPPでの学びをどのように活かせたか、また、私自身がどういったことを意識してOSIPPでの院生生活を過ごしたかについてお話ししたいと思います。(写真:院生室での筆者の机)
【試験対策】
1次試験(4月下旬)と 2次試験(5月下旬~6月上旬)に関しては、OSIPP経済系ではミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学を中心に修士論文を書くための素養を身に付けることができるため、筆記試験の専門科目の勉強はOSIPPの授業で十分に対応することできました。
二次試験での院卒者のみを対象とした政策課題討議については、OSIPPでは様々な分野を学際的に学べていたので、社会課題についての議論に必要な幅広い視野で物事を考える力の習得に役立っていたと思います。
【官庁訪問】(6月22日~7月5日)
官庁訪問では、希望した省庁を訪問し、1日複数回の面接を行い、1日の終わりに評価を告げられます。面接時の話題は様々で、志望動機、学生時代に力を入れたこと、どのような問題意識を有しているかなどです。私の場合は上述したものに加え、なぜ公共政策大学院に進学したのか、OSIPPでの研究活動について、OSIPPで学んだことをどのように入省後活かすことができるのかなどの質問があり、それらに対してしっかりと言語化できている事が必要だと感じました。
OSIPPでは公的機関で活躍されている方をゲストとして招き、講演に参加できる機会も豊富に設けられております。筆者もそういった講演会には積極的に参加し、多くの学びを得ることができました。具体的には総務省の説明会に参加し、行政評価についてのお話を受け、そこでの学びをさらに発展させ、修士論文のテーマにもなっています。そして、行政評価、政策評価について官庁訪問では深い議論をすることができました。
【学生へのメッセージ】
私がOSIPPに進学した理由は政策形成と学術的な知見を身につけ、霞ヶ関で日本の将来に貢献できる人間になりたかったからです。官庁訪問を終えた今、OSIPPでの1年半を振り返りその素養は十分に身に付いたのではないかと思います。筆者は学部時代の民間企業への就職活動を経験したことにより、霞ヶ関で働きたいと思うようになりました。どの就職先を希望するかに関わらず、OSIPP在学中に一番向き合って欲しいのはなぜ自分はそこじゃないとダメなのか、自分の人生を通じて何を達成したいのかをOSIPPにいる間に徹底的に考え抜いてください。実際に当事者の話を聞き、自分で価値判断をすることが大切です。OSIPPでの勉強、就活、アルバイト、その他多忙を極める皆さんだと思いますが、この時期に妥協せず踏ん張り、後悔のない決断をすることが今後の人生の最大の糧になると思います。
(OSIPP博士前期課程 藤本忠良)