【OSIPP赤井研究室主催】公共政策実践セミナーシリーズ
第3回「神戸のまちづくりと人口減少時代の都市経営」
2025.2.6
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「神戸のまちづくりと人口減少時代の都市経営」
神戸市長 久元喜造氏
2025年1月20日、OSIPP棟6階会議室において、神戸市長の久元喜造氏による「神戸のまちづくりと人口減少時代の都市経営」が開催された。講義には、様々な学部や研究科の学生を始めとする約50名の参加者が集まった。(写真左:久元喜造市長)
久元市長は、多くの困難を乗り越え新たな都市開発を行いながら発展してきた神戸市について、都市開発の話題やこれまでの歴史を振り返りながら述べた。また、今後の神戸のまちづくりの在り方・方向性について論じた。
久元氏は、まず、講義の冒頭から都市機能や茅葺民家など自然豊かな顔を併せ持つ神戸市の特色について述べた。神戸市は居留地や雑居地があり、異文化との融合、そして共生が行われてきた土地であると説明した。続いて、1919年に都市計画法が公布され、それ以降その法律を鑑みつつ、また、当時流行していたスペイン風邪によるパンデミックと戦いながら街づくりを行った経緯について話した。
次に、戦前から100万人都市となり、港湾の貨物取扱高は世界でも二番目の規模であった神戸市の昔から現在までの流れについて振り返った。特に阪神大水害、神戸大空襲、阪神・淡路大震災という苦難を、当時の状況やその苦境をどう乗り越えたのかについて述べた。また、住宅地が限られているため、山を削り土砂を海に埋め立てるなどして開発を進めた歴史についても触れた。
最後に、現在では人口減少の波に呑まれ、大都市経営としての問題解決に挑む神戸市について語った。特に、タワーマンションの規制についての内容に関しては重点的に述べ、その内容には学生の関心も高かった。タワーマンションが、経済学でいう外部不経済を多く発生させているという実態、そして都市としての持続可能性への懸念に繋がっていることや、学生の関心が高いコンパクトシティを連想させるような内容について触れた。残りの時間は質疑応答・意見交換に使われ、学生らが積極的に質問を行った。主に、自治体間連携や昨今の話題である神戸空港の国際化について議論が行われた。
筆者も神戸に縁があり、大変好きな土地である。今回のセミナーは神戸市長から直接対面で講演を聞くことができ、神戸市の施策における考え方など、学生がそれぞれの研究に活かせそうな議題が上がっていたので、参加者にとって有意義な時間であったのではないだろうか。
(OSIPP博士前期課程 阿部克哉)
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