Events

2025年度OSIPP説明会(5月開催)

2025年度OSIPP説明会(5月開催)


2025年5月16日、OSIPP棟6階会議室にて、オープンキャンパスの一環としてOSIPP説明会が行われた。当日は対面とオンラインを合わせて約60人が参加し、OSIPPのカリキュラム等についての説明や、質疑応答が行われた。(写真:河村倫哉教務委員長による説明の様子)

 

説明会は、教務委員長の河村倫哉教授による、博士前期課程の入試情報、OSIPPの指導体制、学生支援制度等に関する説明から始まった。特に指導体制については、OSIPPに所属する教員に加え、経済学研究科および法学研究科の教員も指導教員として選択可能であることが紹介された。また、教員からのメッセージ動画がOSIPPのホームページに掲載されている旨の案内があり、各教員からのメッセージを自由に視聴できるようになっていることも紹介された。

 

続いて、法学系、政治学系、経済学系の教員からそれぞれの分野に関連する説明が行われた。

まず、法学分野からは和仁健太郎教授が登壇し、OSIPPでは国際法教員が3名在籍しているほか、日本では数少

政治学分野について説明する南和志准教授

ないEU法を専門とする教員もいることが紹介された。国際法に関するカリキュラムは、基礎から研究に必要な能力を養うことのできる構成となっており、国際法分野の教育が充実している点が強調された。

次に、政治学分野について南和志准教授より説明があった。OSIPPでは政治科学(Political Science)、国際関係論、紛争研究、メディア研究など様々な視点から政治学を学ぶことができ、国際機関やNGOでの実務経験を持つ教員が在籍しているほか、外部講師や実務家による授業・講演も数多く実施されていることが紹介された。

松林哲也教授による経済学分野の説明の様子

 

経済学分野については松林哲也教授が登壇し、OSIPPの経済系カリキュラムは、学部で経済学を専攻していなかった学生でも基礎からしっかり学べるよう設計されていること、また、既に基礎を身につけた学生向けには演習科目も用意されていることが説明された。さらに、経済学研究科の授業も履修可能であるなど、柔軟な学びの体制が整っている点が強調された。

 

その後は、在学生3名による体験談があり、それぞれが感じているOSIPPの魅力や学生生活について語られた。OSIPPには多くの留学生や他大学出身の学生が在籍しているため、異なる価値観や視点に触れる機会が豊富であることが述べられ、多様な背景を持つ学生が共に学ぶ雰囲気が伝わってきた。

 

続けて行われた博士後期課程についての説明会では、河村教授より、研究者を目指す人に加え、国際機関やNGOでの活躍を志す人も歓迎している旨が説明された。また、社会人学生に向けた履修制度も整備されており、事前に教員と相談すれば、オンラインでの指導や授業の受講が可能で、仕事と両立しながら研究に取り組める環境が整えられていることも説明された。

その後、博士学位について、学位に付記する専攻分野が、従来の「国際公共政策」に加え「法学」や「経済学」からも選択可能になったことや、2026年度入学の博士後期課程の出願書類の変更点などが伝えられた。(詳細は2026年度募集要項を参照)

 

最後に、OSIPP修了生でタイ出身のPratippornkul Ruengrin氏が、スイスからオンラインで参加し、博士号取得およびOSIPPでの学生生活について語った。Ruengrin氏は、国際機関での就職を目指して博士前期課程に進学し、修了後も研究を続けたいという思いから博士後期課程に進んだと述べた。OSIPPでは留学生が多く、国際性豊かな環境で学ぶことができたことや、社会人学生も複数在籍していたことに触れ、異なる背景を持つ学生と交流できた経験が印象深かったと語った。また、大学院での生活について、「明確な目標を持ち、周囲と相談しながら進めていくことが大切」とし、積極的に学会発表を行うことの重要性にも言及した。

 

説明会ではOSIPPのカリキュラムに加え、学生生活についてもわかりやすく説明されており、参加者にとっては入学後の自分の姿を具体的に思い描く良い機会となったのではないかと思う。

(OSIPP博士前期課程 WANG Hsin Ni)