Eventsセミナー・シンポジウム

角 和夫氏(阪急阪神ホールディングス社長) ご講演

秋の特別編 地域活性化インフラ政策研究フォーラム2014 ~OSIPP創設20周年記念講演会シリーズ第8回~

 11月10日、OSIPP棟にて、4回目となる「地域活性化インフラ政策研究フォーラム2014」が開催された。今回は、「鉄道インフラを利用した関西の活性化」をテーマとし、阪急阪神ホールディングス株式会社代表取締役社長の角和夫氏が講師として招かれた。

 

 角氏は、阪急阪神ホールディングスグループの鉄道事業について、北神急行電鉄や阪神なんば線といった実例を挙げ、インフラ(下部)の保有と、運行・運営(上部)を行う組織を分離し、下部と上部の会計を独立させる上下分離方式を用いることで、安定的な運営が可能であることを説明した。また、沿線を中心にして、商業施設、住宅などの多岐にわたるサービスを提供することで沿線地域のまちづくりに貢献してきたという自社の歴史を、阪神大震災後の被災地復興としてまちづくりがなされてきた阪急・西宮北口駅の例を挙げながら説明した。

 質疑応答では、参加者より、「今後の海外進出をどのように考えているか」、「関西をより元気なまちにするために必要なことは何か 」といった多数の質問が投げかけられた。それらに対して角氏は、海外進出については、旅行や国際輸送を中心に事業をさらに強化したいと述べた。また、関西の今後については、現在再開発が進められている「うめきた」を、「みどり」と「イノベーション」の拠点とした関西のゲートウェイとして発展させることで、関西全体の活力を上げることができると力強く語った。

(OSIPP博士前期課程 藤田美由紀)

 

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