2021.11.5
OSIPP基幹講座教員の10月の研究業績をご紹介します。
・室岡健志先生
・和仁健太郎先生
・二杉健斗先生
室岡健志(その他の記事)
行動経済学 人の心理を組み入れた理論 連載第13回 感情と意思決定(3)社会的選好の謎
経済セミナーNo.722号、2021年10・11月号(11月発行)
概要:今回は、他者から見た自分のイメージ、自身から見た自分のイメージ、相手の意図に起因する感情など、様々な要因を考慮した社会的選好の理論、実験、実証研究を紹介する。
和仁健太郎(その他の記事)
「海上中立法―アメラーダ・ヘス海運会社事件」森川幸一・兼原敦子・酒井啓亘・西村弓編
『国際法判例百選』第3版(有斐閣、2021年) 236-237頁 2021年9月30日刊行
概要:国際法の重要判例の概要と注釈を掲載した『国際法判例百選』第3版に執筆した一項目である。本件は、フォークランド戦争中にアルゼンチン海軍により攻撃されたヘラクレス号(リベリア船籍)の傭船者であるアメラーダ・ヘス海運会社が、損害賠償の支払いを求め、アルゼンチンを相手取って米国の裁判所に提訴した事件である。本件では、米国の外国人不法行為法(1789年)が管轄権の根拠とされ、同法の管轄権は「不法行為が国際法・・・に違反してい行われたものである場合」に及ぶため、国際法違反の有無が問題となり、アルゼンチンによる海戦法規・海上中立法の違反が認定された。
Kentaro Wani(その他の記事)
“The Allied Occupation of Japan at the End of World War II,” in Seokwoo Lee ed., Encyclopedia of Public International Law in Asia, Vol. 1, Northeast Asia (Brill, 2021), pp. 280-281.
Publication Date: 01 Oct 2021
概要:本書(Encyclopedia of Public International Law in Asia)は、国際法に関するアジア各国の重要な国家実行に関わる項目を、それぞれの国が最大で100程度選定し、解説文を記載したものである。本項目では、第二次大戦後に連合国(主として米国)が行った日本占領の実行と法的論点について解説した。
Kentaro Wani(その他の記事)
“Peace Treaties,” in Seokwoo Lee ed., Encyclopedia of Public International Law in Asia, Vol. 1, Northeast Asia (Brill, 2021), pp. 281-283. Publication Date: 01 Oct 2021
概要:これも、上記のEncyclopedia of Public International Law in Asiaに執筆した解説文である。本項目では、日本が第二次大戦後に連合国およびその他の国と締結した平和条約について解説した。
Kentaro Wani(その他の記事)
“War Reparations,” in Seokwoo Lee ed., Encyclopedia of Public International Law in Asia, Vol. 1, Northeast Asia (Brill, 2021), pp. 283-284. Publication Date: 01 Oct 2021
概要:これも、上記のEncyclopedia of Public International Law in Asiaに執筆した解説文である。本項目では、日本が第二次大戦後に行った戦後賠償について解説した。
Kentaro Wani(その他の記事)
“Act Concerning Measures to Ensure the Peace and Security of Japan in Situations That Have an Important Influence on Japan’s Peace and Security,” in Seokwoo Lee ed., Encyclopedia of Public International Law in Asia, Vol. 1, Northeast Asia (Brill, 2021), pp. 284-285.
Publication Date: 01 Oct 2021
概要:これも、上記のEncyclopedia of Public International Law in Asiaに執筆した解説文である。本項目では、重要影響事態安全確保法(平成11年法律第60号)について解説した。
二杉健斗(その他の記事)
「[文献紹介]Gus Van Harten, The Trouble with Foreign Investor Protection」
『日本国際経済法学会年報』30号 253-258頁(2021年)
概要:本稿は、表題中の書籍(Oxford University Press, 2019, xx+190 pp.)の紹介である。同書の著者は、かねてから投資条約に基づく投資家対国家間仲裁の制度に対して批判的見地から研究を進めてきた著名な研究者であり、本書はその最新のモノグラフである。本稿では、この制度が多国籍企業や法律実務家を一方的に利するよう形成・運用されてきたという本書の議論を要約し、それが同制度の改革をめぐる政策論に対して与え得る含意と影響等について解説した。