教員

Thank you for the messages.

3月末で異動・退職される先生方からのメッセージ


今年度末で異動・退官される先生方(基幹講座の教員)からメッセージをいただきました!(五十音順)

 

 

 

菊田恭輔 准教授

大阪大学OSIPPでは2年半ほど、お世話になりました。松林先生や鎌田先生など社会科学の方々、北村先生、瀧井先生、高橋先生、室岡先生などの経済学の方々との出会いは僕の研究にとって決定的に重要であったと思います。特に、因果推論への真摯な姿勢、そして因果メカニズムを解明するために「これでもか!」というほど色々な分析を行う執念について多くを学び、自分の研究に活かすことができました。また、先生方とランチなどを通じて交流でき、鎌田先生や室岡先生をはじめとした親友ができたことは一生の思い出です。学部ゼミでは、学生を指導し、学生の真面目さと才能に驚くとともに、彼らの成長する姿を見られたことも忘れ得ぬ思い出です。教務係や会計係、庶務係、OSOデスクの方のサポートについても大変感謝しております。新しい場所ではこうした経験を生かして、更に精進していきたいと思っています。ありがとうございました!

 

松繁寿和 教授

この研究科ができた頃は、「国際公共政策」は耳慣れない言葉でしたが、昨今では当たり前のようにグローバルな公共政策が求められるようになりました。一方、その間、日本の学界、特に社会科学の分野は相変わらず海外で既に流行っているものを後追いし、かつ、自分の専門分野の勢力拡大にいそしみ、新しい分野の開拓や現実の問題解決から生まれた学術テーマを創成してこなかったと思います。OISPPもその例外ではありません。30年近くたち時代が追いつき、さらに追い越していったように思います。学部生や院生は前の世代の轍を踏まず、“流行を追わず、権威になびかず”、マララさんやグレタさんのように次の世界のあり方を提案する活動に関わってほしいと思います。

 

松野明久 教授

OSIPPでの14年間を振り返って最も強く思うことは、学生から多くを学んだということです。学生が取り組むテーマが実に多様で、その都度勉強が大変でしたが、それで新しい世界が開けました。そうでなければこれほど世界を旅することもなかったでしょう。議論する中で研究上のインスピレーションもたくさん得ました。また、国際交流事業にも力を入れましたので多くの留学生と知り合い、彼らと話をすることでいろいろなことを学びました。世界は多様であると同時に、人間はどこでも同じだと実感しました。人はみな一生懸命生きていて、憎み合う理由などないと思いました。スタディーツアーでは東ティモール、インドネシア(アチェ)、カンボジア、タイ(チェンマイ)、オランダに行きました。勉強以外で話すことは大切なことだと思います。研究も勉強も仕事も、結局は人間が行うこと。人間として生きることと無関係にはありえないからです。学生のみなさんには、ますます不確実な世界にあって、自ら針路を定め、考え、生きていく力を身に付けるために学び続けて欲しいと思います。

 

真山全 教授

2008年4月に防大から娑婆の学校は今はどうかと赴任すると、いきなり研究室所在豊中総合学館シックハウス症候群発生とかで何ヶ月か閉鎖(左の写真:入館時装着義務のあったガス面を下げた姿)。居住教員への阪大の対応は正に米軍俗語のいうFUBAR状態。武装した役所というべき軍より酷く(軍も大概だがあまり官僚的であると戦死者が増えるので意外にも合理的な面あり)、阪大の対応がトラウマとなり今日に至る。
在職中に院生は多く来てくれ、内8人が博士号を得た。在職14年だから良い方か。ほとんど法研院生。何故かといえば、阪大は変わっていて法研に国際法教員なく、全国際法教員はOSIPP本属で法研兼務。院生はOSIPPでも法研でも国際法専攻可。なら法研に入るが自然でOSIPP法学専攻者減も亦自然也。 研究は武力紛争法と国際刑事法を主とし、コロナ禍前は関係外交会議や官庁の会議に散々出された。おかげでときに御苦労様と軍の装備に触らせてもらえたのは役得か(右の写真:空自輸送機操縦席におさまったところ)。
定年1年前ながら2022年4月に大阪学院大学に離脱。講義内容一緒で近傍の上、校名もよく見ないと阪大と区別できず、従前同様の生活が暫く続く。

 

村上正直 教授

1994年、私は新たに発足とOSIPPに着任しました。その後、OSIPPは発展していきました。大きな変化のひとつは、大阪大学と大阪外国語大学との統合(2007年)により、OSIPPの教員数が約5倍に増えたこと、同時に法学部に国際公共学科が設置され、OSIPPが学部教育を担当することになったことでしょう。節目で同瞭となった松繁教授(発足時から)と松野教授(統合時から)、そして私、いずれも研究科長を務めたこの3名が同時にOSIPPを去ることにも、感慨深いものがあります。

OSIPPは、今後も発展していくでしょう。私は、少し離れたところから、それを見守りたいと思います。長い間ありがとうございました。

 

 

なお、上記の先生方に加え、山田康博 教授も今月末で異動されます。

OSIPPの研究・教育を支えてくださった先生方が異動・退官されるのは寂しい思いでいっぱいですが、引き続きのご活躍を心よりお祈りしております。

(OSIPP博士課程前期 岡春陽)