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特別講義「ESGが変える企業戦略」開講

特別講義「ESGが変える企業戦略」開講


2023年4月14日(金)、特別講義「ESGが変える企業戦略」が開催されました。この講義は、大阪大学のESGインテグレーション研究教育センター(ESG-IREC)が同大学国際公共政策研究科と日本経済新聞社との共同授業として新たに開講する科目「ESGが変える企業戦略」の初回授業でした。

 

当日、200人に迫る学生が出席した授業の冒頭では、担当教員の一人であり、現在、国際連合システム合同監査団(JIU)の監査官としてジュネーブの国連欧州本部に赴任している星野俊也大阪大学名誉教授がオンラインで登壇し、ESGの重要性と合わせて本授業を日本経済新聞社と共同で開発し、実施するに至った経緯や意義を語るとともに、これから社会のリーダーとなる受講生たちに対する熱い期待を伝えました。また、本学の招へい教員として本授業を担当する日本経済新聞の清水美宏大学コンテンツプランナーが、「ESGが変える企業戦略」と題する授業の全体のプロローグとして世界と日本のESGの比較やESGと資本主義の関係などを議論するとともに、全15回の各回を概観し、日本経済新聞社自体の取り組みなども例に挙げつつ、企業戦略の変化に着目してESGについて学ぶ本授業のキックオフを行いました。受講する学生は、この授業を通じて日本企業のESG戦略を理解することで、ESG領域で使われる用語や知識を学ぶことができます。そのため、一昨年度から秋冬学期に開講されている科目「ESGインテグレーションの理論と実践」とともに、この授業が、学生のESGに関する理解をより深めることが期待されます。

<ESG>
Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)の頭文字をとって作られた言葉であり、従来は非財務情報とされてきた環境、社会、そして企業統治にかかわる行動を重視する企業の投資活動および事業活動のことを指します。気候変動問題や人権問題などの世界的な社会課題が深刻化しているなかで、企業がESGを積極的に取り入れた経営を行ったり、ESGに熱心な企業を投資家が後押ししたりすることにより、企業の業績アップや長期的な成長を支える経営基盤の強化と国連で合意された持続可能な開発目標(SDGs)の実現にみられる社会課題の解決との両立を目指す取り組みです。

(ESGインテグレーション研究教育センター(ESG-IREC)久保田雅則)