【My Favorite】松林哲也 教授「釣り」
2025.1.14
【My Favorite】
このシリーズでは、OSIPP教員の“推し”をご紹介します。
松林哲也 教授「釣り」
自分の“推し”は、とりあえず「釣り」とします。
この記事の執筆を依頼された時に、ビールを飲む以外に「推す」ことは特にございませんと一旦お断りしました。ただ、よく考えたら好きかどうかわからないけれど、釣りは頻繁にやっているということを思い出しました。
息子と自分の日課の一つは、夕食後に近隣の釣り公園の釣果をチェックすることです。大阪湾沿いには、尼崎、鳴尾浜、平磯(冒頭の写真)、須磨など、豊中から車で1時間以内に訪れることのできる海釣り公園がいくつもあります。それらの公園のウェブサイトでは毎日の釣果情報が更新されるので、その日の釣果を見ては「この種類がこんなに釣れたのか」とか「どうやって釣ったのか、エサと仕掛けは何か」といったことを息子と確認します。
釣果を見るのは、上手な釣り人たちと同じように、自分たちも大きくて美味しい魚(例えばアジ、タイ、ハマチ・ブリ、ヒラメ、イカなど)を釣ってみたいと心から願っているからです。他の人が釣っているのであれば、自分たちにも可能性があるはずです。
ただ、現実は厳しいです。先日は、2018年の台風被害を経て昨秋営業を再開した須磨海づり公園を訪れましたが、風が強く寒いなかでがんばったのに、魚のアタリを感じることもなく、完全なボウズ(一匹も釣れないこと)でした。2023年のサバティカル中にはカナダのオンタリオ州にある湖でトラウトを釣ることを夢見ていましたが、それも叶いませんでした。2024年には北海道、大阪湾、徳島などで釣りをやってきましたが、その多くで何も釣れない・釣れても小さいのばかりという感じです。
過去数年間の我が家の釣果を振り返ると、釣りたい魚はほぼ釣れていません。釣りを始めた数年前はサビキ釣りで小サバやコノシロが大量に釣れて大喜びしたりしていましたが、処理の大変さと味の単調さに辟易し、釣りたい魚のみに集中することに決めました。釣りたい魚を釣るには知識と技術と装備が必要ですが、特に知識と技術が追いついていないのが現状です。下手の横好きとは自分たちのことだと認識しています。
それでもなぜ釣りに行くのかなと頻繁に自問します。暑い・寒い、早起きしないといけない、遠い、準備が大変など、とにかくハードルが高いです。それでも頑張って釣りに行こうと思うのは、何も求めず、何も考えず、でももしかしたら釣れるかもという淡い期待を抱きつつ、息子(とときには妻)と共に海や湖を見ながら釣り竿を垂らしている時間が貴重だからだと思います。
息子は成長とともに自分のことに忙しくなり、一緒に釣りに行かなくなるだろうと覚悟しています。その時には、釣りのエキスパートでもある経済学研究科のO先生にぜひご指南をいただいて、腕を磨きたいと思います。釣りに関しては、息子とも話題をずっと共有できそうなので。