在学生

【院生投稿】藤本拓哉さん(OSIPP博士前期課程)

「国際政治学の視点から地域研究を」


  安全保障や国際政治学を勉強したい
       ―私が国際公共政策研究科を志望した原点です。

 

 

 

■大学院進学のきっかけ

国際公共政策研究科(OSIPP)に進学する前、私は外国語学部でヒンディー語を専攻していました。外国語を通して地域研究を行う環境で、国際関係や安全保障を勉強したいと考えていた私でしたが、より専門的に、そしてより一般的な学問として国際政治学や安全保障を学び、研究したいと考えるようになりました。

幸い私にはOSIPPで学んでいた先輩がおり、大学院入試や研究に関してアドバイスをいただくことができました。特に印象に残っていることは、学部在籍時に先輩方に勧められて聴講した「国際公共政策の倫理とイノベーション」の授業です。この授業は元外務事務次官の薮中三十二先生を囲んだディスカッション形式の授業で、外交などを様々な角度から議論し、薮中先生からも様々な見識を伺うことができました。実際に授業を聴講し、「この大学院へ進学したい!」という想いが強くなりました。(上写真―学部でのインド卒業旅行)

 

■大学院での学び

ON fujimoto-2

色々な方々の支えのおかげで、2014年4月にOSIPPへ進学することができました。OSIPPは政治・経済・法律の社会科学系3分野を学ぶことができる大学院です。履修したい授業がたくさんあり、時間割や研究を考慮して選択しました。

OSIPPは、基礎から応用までの授業を提供しています。例えば、国際関係論の授業では、「この授業(国際関係論)を履修すれば初学者でも、大学院で国際関係を学んだと胸を張って言えるレベルになります」と先生がご発言になられたのを今でも覚えています。実際、丁寧かつ濃密な講義、手厚い質疑応答はそのご発言を裏打ちするものであると考えます。

またOSIPPでは普通の講義やゼミとは異なるユニークな授業が多数用意されています。例えば、防衛大学校の大学院生や幹部自衛官の方と共同で行う「安全保障ワークショップ(通称、WINDS)」があります。普段はあまりかかわりのない幹部自衛官の方と安全保障を学ぶ機会を得て、非常に有意義な経験ができました。

このようにOSIPPではレベルが高く多彩な授業が用意されている大学院であり、進学してよかったなと実感しています。(右上写真―WINS・舞鶴基地見学)

 

■大学院修了後の進路

「日本の安全保障に貢献したい」、「日印関係促進に貢献したい」―これが、私の進路決定の軸でした。こういった軸ができた背景には、学部生の頃から参加している大阪大学国際問題研究会での課外活動と修士1年で参加した防衛省での霞ヶ関インターンシップが大きく影響しています。

ON fujimoto-3

課外活動では、外交や安全保障を学ぶとともに、駐インド日本国大使や駐日本インド大使といった日印外交に携わられている方々と関わる機会をいただきました。また、防衛省でのインターンシップでは、まさに日本の防衛政策の中枢で勤務されている実務家や、実際にPKOで海外に派遣され、部隊を指揮されていた幹部自衛官と接する機会を得ました。

こういった経験の積み重ねにより、「日本の安全保障に貢献したい」、「日印関係促進に貢献したい」という想いが、大学院進学前より更に強くなりました。大学院修了後の進路として私は就職を希望し、公務の側面から防衛省、民間の側面として防衛関連企業へ就職活動を行いました。結果としては、防衛関連企業から内定を頂き、2016年4月より社会人生活が始まります。

(左上写真―2014年度防衛省インターンシップ)

 

 ■まとめ

私は、OSIPPに進学して非常に良かったと考えます。その理由は、上記であげたエピソードに加え、大学院生として研究にも大いに力を入れていることがあげられます。実際、私が所属していた研究室では、月に複数回ゼミが開催され、真摯かつ濃密な論文指導や研究に関するディスカッションが行われていました。

このように、OSIPPでは多様で魅力的な授業、活発な研究活動のできる環境が整っており、有意義な大学院生活を送ることができると考えます。そのため、「学部で学んだことを更に極めたい人」はもちろん、「学部と異なる系統の研究を始めたい人」や「実務と研究の両側面を学びたい人」にも是非、OSIPPに進学してほしいと思います!