在学生

【院生投稿】芥川晴香さん(OSIPP博士前期課程)

十人十色のバックグラウンドとキャリアプランに触れる

  大学時代は法学部政治学科に所属し、中東特にアラビア半島の政治体制に関心を持ちながら国際政治学を専攻していました。国際政治学の文脈で中東の研究がしたいと思い、講義や文献を通してその理論を勉強しつつ、現地を訪れて地域について学びました。さらに政治家や活動家へのインタビューを行ったり、インドネシアで国際政治学に関するショートプログラムに参加するなど実践的な調査を進めていくうちに、自らの研究を論文という形で残したいと思うようになりました。そんな時に出会ったのが、OSIPPの湯川拓准教授の論文です。これまで乖離しがちであった国際政治学と比較政治学の境界を跨ぎ、地域の独自性と理論の一般性をうまくバランスした先生の論文に強く惹かれました。自分が持っている問いに答えるためには、この先生にご指導いただかなければ。そう思って大学を3年間で早期卒業し、一足先にOSIPPに進学しました。

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 実際にOSIPPに入学してみると、院生の目的はさまざまです。私のように特定の先生から研究の指導を仰ぐため、という学生ばかりではありません。OSIPPには豊富な実務経験をお持ちの先生が多く在籍しているので、将来的に国際機関で働きたいという学生も集まっています。充実した留学支援、恵まれた研究環境を利用したいとやってくる学生もいます。このように多様な目的意識を持った学生が世界各国から集まっているのがOSIPPです。十人十色のバックグラウンドとキャリアプランを見聞きすることで、自分の将来を考えるよい機会も与えられています。

  2015年4月に入学してから約半年経ち、コースワークに追われ、自らの研究に専念する余裕がないのが現状です。ですが、それらのコースワークで知識を蓄積し技術を磨くことはもちろん、月に1,2回開かれる研究室の論文指導会で思考のトレーニングを行うことは、厳しいながらも非常に刺激的です。特にOSIPPでのディスカッションは学年や

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国籍を問わず活発に行われ、己の未熟さを日々痛感しています。開かれた教室の中でのびのびと議論できるOSIPPの環境は、研究に打ち込む学生にとり極めて理想的だと思います。

 博士前期課程1年の後期に入り、いよいよ修士論文に向けた調査・研究が始まります。これからは、海外でのインターンや現地調査も視野に入れ、研究という名の「自分との闘い」に精一杯向き合っていく所存です。