松本充郎先生-追悼集-

松本充郎先生ご略歴

松本充郎先生ご略歴

西連寺隆行(OSIPP准教授)


<8月24日に開催された「松本充郎先生を偲ぶ会」にて紹介された、松本先生のご略歴を掲載させていただきます。>

 

 

松本充郎先生は、1971年5月にお生まれになりました。1987年4月、兵庫県私立淳心学院高等学校に入学され、1991年3月に同校を卒業されました。すでにこの当時から広く海外へ目を向けられており、同校在学中の1989年8月から約1年間、アメリカ・アイダホ州のPayette High Schoolへの留学を経験されております。

高校を卒業された1991年の4月、東京大学教養学部文科一類に入学されます。在学中は少林寺拳法部に所属されるなど文武両道の充実した学生生活を送られ、1996年3月に東京大学法学部第三類を卒業されました。
同年(1996年)4月、株式会社住友銀行に入行、約1年半の社会人生活を経験された後、1997年12月に退職、1999年4月に東京大学大学院法学政治学研究科比較法文化専修コースに入学されました。同研究科では法哲学を専攻、2001年3月に法学修士号を取得されています。修士課程を修了した同年(2001年)4月には、上智大学大学院法学研究科博士後期課程に入学され、とくに行政法および環境法分野の研究に従事されました。

2004年3月、同研究科博士後期課程を満期退学されますと、同年4月に高知大学人文学部に専任講師として着任されました。そして、2007年4月に同准教授に、2008年4月には高知大学教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門のご所属へと変更となりました。その後、2012年4月に、大阪大学大学院国際公共政策研究科に准教授として着任されました。

この間、本務校での研究等のかたわら、他の機関での活動にも積極的に従事され、2004年4月から2007年3月まで、総合地球環境学研究所・共同研究員を務められました。また、2010年3月から翌年3月まで1年間、University of California, Berkeley, School of Lawでの在外研究もなされております。さらに、他大学でも非常勤講師として、京都大学、神戸大学、高知短期大学、大阪女学院大学にて、教育活動に従事されました。

くわえて、社会貢献活動にも熱心に取り組まれており、自治体の各種委員会委員として、高知県公文書開示審査会委員、大阪市廃棄物減量等推進審議会委員、高槻市個人情報保護審査会、情報公開審査会および行政不服審査会の各委員を歴任されました。松本先生の教育・研究活動は各界で高く評価されており、受賞歴としまして、2009年3月に、御論文を収録した蔵治光一郎編『水をめぐるガバナンス』で高知出版学術賞を、また、個人として、2014年7月には、大阪大学総長奨励賞を受賞されております。

このように研究・教育・社会活動と幅広い分野でご活躍され、かつ、その内容を高く評価されてきた松本充郎先生ですが、去る2020年7月15日に永眠されました。享年49歳でした。

松本充郎准教授略歴および研究業績等一覧こちら

Antonio Rossmann教授(University of California, Berkeley, School of Law)と共に。