OSIPP-Economics Lunchtime seminar(OLS)
2022.1.31
2022年1月26日、OSIPP-Economics Lunchtime seminar(以下、OLS)がオンライン上で開催された。OLSは、研究者や学生が自身の研究を発表し、参加者からの質疑に答えるシステムのセミナーであり、毎週水曜日の昼休みに開かれている。参加者は毎回20~30人程度で、活発な意見交換が行われている。
従来は、主にOSIPPの教員や博士後期課程の学生が研究発表を行い、批評や意見を得る場として活用されてきたが、Covid-19の影響でオンライン開催になったことにより、大阪大学の他研究科や他大学の研究者や学生が発表を行う場合もある。OSIPPの学生には事前に参加URLが送られ、予約なしでセミナーを聴講することができる。
今回は香港城市大学のCharles K. Y. Leung准教授が「Pricing Long-Term Care: the Case of Elderly Homes」というタイトルで、老人ホームや介護サービスの価格設定に関する研究計画を発表した。参加者は5人のOSIPP教員を含む15人で、質疑応答では鎌田拓馬准教授からリサーチクエスチョンや説明変数の選び方についてと、研究のパンチラインを問う質問が出された。
OLSでは研究発表だけではなく、博士前期課程の学生に向けたレクチャーが年に数回開催される。たとえば、博士前期課程2年次向けには“発表の構成や効果的なスライドの作り方について”などプレゼンテーションに関する講義が、1年次向けには因果推論で主流となっている「Difference in Difference」という分析手法を中心に、実証研究のリサーチデザインの講義が行われた。
定期的にOLSを聴講している博士前期課程1年次の藤本忠良さんは「OLSでは先生と発表者の議論を聴講することができます。私は財政学や公共経済学について勉強していますが、OLSでは教育、労働、産業、犯罪など様々な分野の議論が為され、自身の知見を広げるという意味でも大変有意義な場となっています。また、学生が論文を書く上で必要不可欠なプレゼンテーションなどのテクニカルな部分も学べるので、これから論文を書く学生はぜひ参加してみてください!」と、他の学生にも参加を勧めたい場であると語った。
(OSIPP博士前期課程 岡春陽)